OFFICE AREA PER CAPITA

 1.公表データのベンチマーク

  一人あたりのオフィス面積はどの程度あれば良いのでしょうか。これについては、様々な団体・企業が調査を行っています。それぞれ調査方法が異なりますが、オフィス面積として計上するのは、執務面積の他、会議室や応接室、リフレッシュルーム、通路などを含めた面積であり、ＮＯＰＡは役員室を含まず、ビルヂング協会は契約面積÷ 在館館内合計人数となっています。　それぞれのデータを見ると、１人当たり３～５坪の面積が必要ということになりますが、これは、統計上の数字であり、フリーアドレスデスクの導入や、貸会議室の活用等によって、実際にはもっと狭い面積でもオフィスは成立します。実際小規模～中規模のオフィスでは、打合せスペースや受付の間仕切りを設けない、更衣室・喫煙室の不設置などの方法で、一人当り２坪以下に抑えているケースも多く、逆に少人数でも接客スペースが多い場合、リフレッシュルームが大きい場合は、一人当り６坪以上というケースもあります。なお、法的な指針としては、面積でありませんが、労働安全衛生法（昭和47 年６月８日法律第57 号）の事務所衛生基準規則第２章第２条において、「事業者は、労働者を常時就業させる室の 気積を、設備の占める容積及び床面から四メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない」とあります。また、ＮＯＰＮは「ニューオフィスミニマム」として社員一人あたりの執務スペースは、最小でも６㎡（1.82 坪）程度必要というデータを公表しています。

 2.使用面積による検討

  公表データのベンチマークは、中規模以上のオフィスのデータが中心になるため、全てのオフィスに当てはまるわけではありません。また、来客の多い企業は、来客対応スペースを多くとらなければなりませんし、フレックスタイムを導入している企業や外出していることの多い営業職の割合が多い企業ならば、人数分の机を用意しなくても良い場合もあるでしょう。結局のところオフィスの必要面積は企業によって異なるため、個別に検討していく必要があります。しかし、目安は必要だと思いますので、ワークスペースおよび会議室、役員室など、それぞれのスペースがどの程度の面積が必要になるのか見ていきましょう。

 Ⅰ　ワークスペースの面積

  ワークスペースの面積は、机の大きさに、椅子の稼働スペースとして500㎜×机の幅（W)を加えて算出します。ただし、実際にはそれに加えて人が行き来する通路が必要になりますので、さらに通路幅の500～600㎜を加えて計算する必要があります。

計算例：1400幅の机×８台の島形レイアウトで周囲に600㎜の通路を設けた場合

横の長さ：（1.4ｍ×4）＋（0.6ｍ×2）＝6.8ｍ
横の長さ：（0.7ｍ＋0.5ｍ＋0.6ｍ）×2＝3.6ｍ
必要面積：6.8ｍ×3.6ｍ＝24.48㎡（7.4坪）

 Ⅱ　会議・打合せスペースの面積

  打合せブースなどローパーティションで間仕切る場合、照明や空調の配置に関係無く必要なスペースを配置することができますが、音漏れを防ぐために天井まで間仕切り壁をたてる場合、照明器具や空調の配置によって思い通りの広さにおさまらない場合もあります。また、部屋が大きくなればなるほど、柱や梁などの影響を受けるため、スペースが拡大してしまう可能性を有しています。

 Ⅲ　その他のスペースの面積

  受付、更衣室、喫煙室、倉庫等のその他スペースは、必要に応じてスペースのサイズが異なるため、以下には目安としていただけるよう、設置例を集めてみました。なお、喫煙室は換気ができる箇所に、移動棚・金庫などの重量物はヘビーデューティゾーンと呼ばれる重量物の設置に対応した場所に配置が限定されることが多いので注意が必要です。

当社では、お客様のご希望に応じて、無料でレイアウトプランを作成致します。イメージするオフィスを実現するには何坪必要か？とお悩みの方、お気軽にお問い合せ下さい。→お問い合わせはこちら